U-BOYです。
Ypsilonは以前から気になっていたブランドですが、なかなか聞く機会が無く
今回 PST-100mk2 SE Anniversaryが発売されてHYPERIONをと共に実機をお借りできましたので、
試聴レポートをお届けします。

PST-100 MK2 SE Anniversaryは、Ypsilonのリファレンスプリアンプ「PST-100 MK2 SE Silver Edition」をベースに、さらなる透明性と純度の向上を目的として設計の中核を担う素材および磁気回路、電源部に至るまで全面的な刷新が施された特別仕様です。単なる仕様変更にとどまらず、Ypsilonが長年培ってきたトランス技術と回路設計アプローチを改めて突き詰め、信号伝送における損失要因を根本から見直すことで、音楽信号の純度と再現性を極限まで高めたリファレンスモデルです。

Ypsilonの核となる「トランス技術」
Ypsilonの中核を成すのは、自社設計・自社製造によるトランス技術です。アッテネーターおよび各段の結合に至るまでトランスを採用することで、信号の純度を損なうことなく伝送する高純度な信号経路を構築しています。
本機は、トランス式アッテネーターを採用しています。トランス比を切り替えることで信号エネルギーを損なうことなく音量調整を行う、高品位なボリューム制御方式です。

アクティブモードとパッシブモードを選択可能
本機は、アクティブモードとパッシブモードの切替に対応しています。必要なゲインなどの再生環境や音楽表現の志向に応じて、最適な再生方式を選択することが可能です。通常のアクティブモードでは信号は増幅段を通りますが、パッシブモードを選択すると増幅段はバイパスされ、信号はトランスボリュームのみを通るだけのパッシブプリアンプとして動作させることも可能です。
■各モードの特長
アクティブモード:真空管増幅段を通ることによる音の厚みなど豊かな表現力
パッシブモード:トランスアッテネーターのみを通過する高純度な信号伝送
ピュアでシンプルな回路構成
アクティブモードでの増幅段にはSiemens製C3m真空管を各チャンネルに1本ずつ採用し、ゼロフィードバック・クラスAシングルエンド構成による自然で歪みの少ない増幅を実現しています。

本機とHYPERIONを接続して、音楽を聴いてみると真空管の良さとフィーリングを持ちつつ、現代ハイエンドオーディオ環境に見合った水準を目指している印象を受けました。
真空管は、音楽性やその表現力を発揮するのに非常に魅力的な素子なのですが、どうしてもハイスピードやハイパワーを実現するには、苦労させられる素子でもあります。良い真空管は非常に希少価値が高いためコストも増大化しがちです。PST-100 MK2 SE Anniversaryは、あえて純真空管という回路構成をさけてハイブリット構造・2種類のモードを用意することで、困難な命題に一つの現実的な回答を明示してくれているように感じました。
本機をアクティブモードで動作させたときは、若干ナローレンジにはなるものの、古い録音ソースでの音楽表現が、非常に生き生きとしてきます。特にボーカルものにおいては、なまなましさや当時の独特の雰囲気が感じられます。
本機をパッシブボードで動作させたときは、完全に現代の録音にあわせてレンジも広く、スピード感も広がり感も出て現代的なソースにマッチしてくれます。プリアンプ自体の音色は少なく音楽にあわせて表現を変化させることができる非常に優れたプリアンプである印象です。
モードの切り替えで、ここまで表現は変わるのですが、どちらもより音楽ソースにマッチングできるように作られており、機会があらば他のパワーアンプとも組み合わせてみたいと思わせる優れた作りになっているなあと感心させられました。
ご興味を持たれたかたは、是非お問合せください。

