Bayz Audio – Upbeat Time Corrector

U-BOYです。

独特な形状のスピーカーで知られる、ハンガリーのBAYZ Audio。そのBAYZから、少し毛色の違う製品が登場しました。「Upbeat Time Corrector」という、手のひらに収まる小さなデバイスです。

今回、実機をお借りできましたので、試聴レポートをお届けします。

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XLR接続する機器とケーブルの間に挿入します。

まず、これは何をする製品なのか

削り出しの筐体に、カーボンシェルのXLR、中空の真鍮ピン。造りは高級ケーブル並みに凝っています。とはいえ見た目は地味そのもので、正直、最初は「これで何が変わるのだろう」という気持ちでした。

完全なパッシブ設計です。

設計者はエンジニアであり物理学者でもあるゾルタン・ベイ氏。
この製品の「時間を整える」とは、位相や周波数の到達時間を直すことではなく、音の立ち上がりや減衰にかかわる時間領域の話だといいます。回路の中身自体は非公開とのことです。

実際の音は?

理屈はよくわかりませんが、早速つないで聴いてみます。

代理店の説明によると、ソース ー プリアンプ間よりも、プリ ー パワー間の方がわかりやすいとのことです。実際にどちらのパターンも聴いてみましたが、プリ ー パワー間の方が効果が大きいと感じました。

正直に申し上げると、メーカーが前面に出している「位相」「定位の安定」、そこは、私の耳には一番の変化には感じられませんでした。

はっきり効いたのは、低域の質感です。
まず、中低域がいつもよりもしっかりと分厚く感じます。そして、音階がしっかり確認できます。
音の彫りが深く、低域の表現がよくわかりやすい。

音色が変わったりしないので、音源によっては差がわかりにくいかもしれません。
派手さはないですが、確かに変わります。何度かつけ外して比較しましたが、ネガティブな印象は受けませんでした。外すとなにか物足りない、大事ななにかが失われてしまったような感じがします。

面白いのは、メーカーの説明が意外なほど控えめなことです。ベイ氏は中身を多く語らず、「DSPでもアクティブ回路でもない。周波数はいじらず、あくまで時間領域の話だ」とだけ述べています。信号の中にある時間的な関係を、耳が自然と感じ取れる状態に落ち着かせる、といった主旨の発言です。

私が感じた「低域の音階がわかる」という変化も、この延長で考えると腑に落ちます。長く尾を引いていた低音の濁りが整理されれば、重なっていたピッチがほどけて聴こえる。そういうことなのかもしれません。

使い方と、導入前に知っておきたいこと

使い方は、XLRケーブルの間に挟むだけ。ソースとプリの間でも、プリとパワーの間でも構いません。左右独立の構成なので、モノラルパワーに1本ずつ挿す形にも対応します。当店ではプリ ー パワー間の方が効果が大きかったですが効き方は環境によって変わりますので、場所を変えながら試すのがおすすめです。

ひとつ設置面での注意を。本体はケーブルの途中でぶら下がる形になるため、環境によっては宙に浮いて安定しないことがあります。ラックの棚板に置くなどして、無理な力がコネクターにかからないようにしてください。

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また、これは完全バランス(XLR)環境を前提とした製品です。RCA機器で使う場合は変換アダプターが必要になりますが、RCA専用のシングルエンド版も近く登場する予定とのことです。

音源によっては地味な変化に感じるかもしれませんが、ある程度追い込んだシステムの方にこそ聴いていただきたいアイテムです。

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https://www.u-audio.com/view/item/000000009688