U-BOYです。
FRANCO SERBLIN Accordo Goldberg を試聴いたしました。
話題の人気機種であり、久々のSTUDIO FRANCO SERBLINの新作である Accordo Goldberg を短期間ですが、お借りすることができました。
■スピーカーキャビネット
キャビネットには加工の難しいウォルナット無垢材をふんだんに使用して製作しています。“アッコルド・ゴルトベルク”のようなキャビネットの大きなブックシェルフ型において、同様の成型方法を実現するためには、木の特質を知り尽くしていなければ成しえません。これはフランコセルブリンと共に永年スピーカー製作に携わってきたファヴェッラ氏の卓越した技術の証といえます。
天地の両面を除きキャビネット本体のどこにも平行面がありません。側面を全て曲面体に成形することで、ユニットの背圧を全てエンクロージャー内で乱反射させ、定在波を極限まで抑制することで、音楽に刻み込まれた空気感や質感、アーティストのエモーションまでもナチュラルに再現します。背面にバスレフポートを 1 つ設けるとともに、独自の手法でポートノイズを排除し、ユニットからの背圧を絶妙にチューニングしています。
■ドライバー・ユニット
高域には、デンマークの優れたユニットの設計者であるラグナー・リアン氏によって設計された、29mm 径のシルク・ソフトドーム型トゥイーター、“アッコルド”や“アッコルド・エッセンス”と同一ユニットを採用しています。中低域には本機専用にカスタムメイドされた高分子素材配合の 180mm 径スライスド・ペーパーコーン型ユニットを採用しています。センターキャップにアルミニウム素材を配合させることで、歪の少ない優れた応答性を発揮します。
実際に聞いてみると、Accordo 比べて非常に華やかで、スケール感も雄大です。音楽の対応幅も広がり音数の多いオーケストラも軽やかにならしてくれます。
Accordo同様に独特のなまめかしさを持ち、特に弦楽器や女性ボーカルでは、上位クラスのスピーカーと比較しても全く引けを取りません。
現代的な打ち込み中心のソースにおいても、その反応の速さやまとめ方の上手さは、流石STUDIO FRANCO SERBLINの名に恥じない完成度であると思います。聞き込めば、細かいエッセンスも明瞭に感じられ一音一音のつながり方も自然であり、音楽製作者の意図をダイレクトに感じさせてくれる優れたスピーカーであると実感じました。
ご興味をもたれた方は、ぜひ当店にお問い合わせください。