U-BOYです。
米国Synergistic Research(シナジスティック リサーチ)のアクティブグラウンドシステム、Active Ground Block SXをお借りしましたので、レポートします。
Synergistic Researchは多くの独自技術を持つユニークな会社です。
今回紹介するActive Ground Block SXは、グランドラインのノイズを低減する製品です。いわゆるアクティブでアースの基準値を作る製品ではありません。
ノイズを低減する技術として主に次の2つがあります。
UEF(Unified Energy Field)技術
それぞれの機材は様々な異なる電磁界を持っており、それらが複雑に絡み合って音に影響を与えていますが、Active Ground Block SX内部のUEF技術はそれらを統一した理想的なものにすることによりノイズフロアを下げる技術です。
ULF(Ultra Low Frequency)技術
ULF技術はシューマン波を利用した技術で、Active Ground Block SXではSynergistic Research社の第4世代と呼ばれているデュアル周波数発生装置にする事により、各周波数の相乗効果を利用し音の立体感や自然な音の定位を実現しています。
Active Ground Block SX 1台で最大32台の機器に接続できます。
一般的に32台の機器を持つ方は少ないですが、同社の場合、別売りのオーディオボードをはじめとした周辺機器がございます。それらが一体としステムとして働くことで、アクセサリー単体ではなしえなかった性能、音質向上を実現します。
グラウンドケーブルは別売りです。
別売りグラウンドケーブル
FDG-1.0 Foundation Ground Cables 1.0m (標準⻑)
(RCA、XLR、3.5mm ジャック、バナナ、スペード、USB、Ethernet)
33,000円/1.0m(+50cm 毎に11,000円)
HDG-1.25 HD SX Ground Cables 1.25m (標準⻑)
(RCA、XLR、3.5mm ジャック、バナナ、スペード、USB、Ethernet)
77,000円/1.25m(+50cm 毎に22,000円)
音質について
試聴には、標準のFoundation Ground Cablesを使用しました。
RCAタイプが2本、Yラグタイプを1本お借りしています。
従来の仮想アース製品であれば、出力の方が効果が高いとか、機器の挿す場所でも変化量に違いを感じましたが、本製品は基本的に入出力どこに繋いでも良さそうです。
SACDプレーヤー
CH PrecisionのSACDプレーヤー、D1.5 player Zephyrn Editionのデジタル出力端子に接続しました。
エネルギー感の向上と、音が聴き取りやすくなりました。
また、空間がより広くなりました。
システムに1本繋げるだけでも効果が大きいです。
CHのSACDプレーヤーは、当店の環境では、空き端子に刺すアクセサリー製品ではほとんど変化は感じませんでしたが、Active Ground Block SXは良い方向に変化するのが分かります。
写真は撮っていませんが、dCSのD/Aコンバーターでも同様の変化がありました。
フォノイコライザー
Y端子の仕様もお借りしましたので、EMTのフォノイコライザー、EMT128のアース端子につないで検証も行いました。
当店の環境ではデジタル製品よりも効果は小さかったですが、同様に音の厚みが出るのに加えてひとつひとつの音が聴き取りやすくなりました。
プリアンプ
プリアンプの空き入力にも試しましたが、ディスクプレーヤー、フォノイコライザーの方が変化量は大きいと感じました。
SACDプレーヤーとプリアンプ、フォノイコライザーとプリアンプのように接続機器を増やしていくと効果は高まります。
デジタル系に1つつないだ時の変化量が一番大きいです。つなぐ機器を増やすことでのネガティブな要素は感じませんでしたので、基本的に各コンポーネントに繋いで良いと思います。
まとめ
技術的には分かりそうで、良く分からない部分もありますが、グランドライン経由のノイズを取り除き、システムを安定化させる製品です。
大元の壁コンセントからアースを取っていかどうかに関わらず、効果あり。
Active Ground Block SXを機器につなぐと、つないだ機器のシャーシ電位が下がる機器と、変わらない機器がありました。アースの基準値を作る製品では無いそうですが、この辺りはもう少し検証したいです。
当店の環境では、幾つかの製品に試したところ、いずれも音に力が出る、空間が広くなる、なめらかになり音が聴き取りやすくなる方向に変化しました。
アースの有無、機器の入出力などにかかわらず、多くの環境で一定の効果が得られると思います。