オーディオPC、Ediscreation BACH JP MODEL 試聴レポート

追記:常設展示を開始しました!

U-BOYです。
EdiscreationのオーディオPC、最上位モデルのBACH JP MODELをお借りしましたので、レポートいたします。

以前のHAYDN JP MODELのレポートはこちら

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オーディオPC、Ediscreation HAYDN JP MODEL試聴レポート オーディオPC、Ediscreation HAYDN JP MODELの試聴レポートです。アナログ電源を搭載し、内部もオーディオ仕様にチューニングされています。WINベースでRoonのほか、youtubeなど動画再生も可能です。
目次

Ediscreation BACH JP MODELについて

最高品質航空機グレードの6061ソリッドアルミニウムから削り出した筐体。重量20kgです。

製品の主な特徴

オーディオグレードの筐体を採用

最高品質航空機グレードの6061ソリッドアルミニウムから削り出したCNC一体型シャーシにより、機械的振動を低減し最良のEMI絶縁を実現。

赤銅製ファンレス冷却システムを採用。機械振動を排し完全な静穏性を実現した高音質設計としています。

リニア電源、ノイズ対策

CPU用、RAM/SSD/マザーボード用、OCXOシステムクロック用に、3つの独立したトロイダルトランスによるリニア電源(500W)を搭載。また、グランドチョーク付き3ステージパワーコンディショナーがACラインからのDC/EMIノイズを完全に遮断します。

高音質Bybee Quantum Purifiersを電源部に採用。

量子力学レベルで動作し、信号を構成する電子の流れを調整します。Bybeeを通過する間に、量子ノイズが電子から取り除かれ、後続の導体を流れる電子の流れは合理化されます。不要な量子ノイズは内部で熱として放散されます。

OCXOシステムクロック搭載

超低ジッター0.25-0.35psのOCXOシステムクロック搭載。周波数安定度±20ppb phase。
このクロックはPC全体を制御しますので、リッピング時にもメリットがあると思います。

ダイレクトUSB DAC出力ポート搭載。
ノースブリッジのチップセットICからケーブルごと分離されています。よりノイズが少ないピュアなサウンドを実現。

PCとしての仕様

サーバーグレード・マザーボードを採用、Windows Server 2019搭載。

CPUは、Xeon 6CORE 12T。メモリは16G DDR4 ECC RAM with error correction。
2つのLAN端子を搭載し、本機から直接オーディオ機器へイーサネット接続が可能。
ストレージは標準がSSD2TB。オプションで4TB、8TB(4TBx2)が選択可能。
(OSもこのストレージ内にインストールされています。)

CDドライブを搭載し、高品位なリッピングが可能。

音質について

Roonの設定画面。Windows Server 2019なので、USB接続はASIOが使用できます

再生ソフトはRoonを使用しました。

イーサネットとUSBの比較

イーサネット端子x2、ダイレクトUSB DAC出力ポートx2を搭載

イーサネットとUSBはどちらも音質に力を入れていますが、原理的にダイレクトUSB DAC出力ポートの方がレイテンシーの面では有利だそうです。

イーサネットとUSB接続に対応している、Molamola / Tambaqui DAC、dCS / Bartok APEX DACの2機種で比較しました。スイッチは、同社のSilent Switch OCXO JPSMを使用しています。

当店の環境では、USBの方が解像感がありくっきりとした音、イーサネットは穏やかでゆったりとした音と感じました。

NADAC Player のRoon Serverと比較

常設で使用しているNADAC PlayerのRoon Serverと比較ました。
NADACはUSB出力が無いため、イーサネット接続での比較です。

Bachは、アナログ電源、削り出し筐体の恩恵による、どっしりとした、音の厚みがあります。
大味にならずに細かい表現もきちんと出ていますが、チューニングし過ぎたPCのような危うさ、神経質な感じが無く、安心して音楽に浸れます。

ふだんディスクやレコードがメインで、ファイル再生の音がきれいだけど薄いと感じる方でも、満足いただけるレベルだと思います。

まとめ

BachはWindowsサーバーを使用しているため、Roon以外の一般的なWindowsのソフトが利用できる。

ディスプレイにつなげて動画再生もできる。
オーディオ用途でしか使用しない場合は、別のPCからリモートアクセスで操作も可能。

一般的なPCを使った再生とは、音の密度、安定感が大きく異なる。
削り出し筐体、アナログ電源、OCXOシステムクロック搭載の恩恵は非常に大きい。

良いディスクプレーヤーのような、安定感のあるドッシリとした音。
ファイル再生でありがちな、線の細さ、神経質な感じが皆無でありながら、緻密で弱音の表現も豊か。

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