MARANTZ – 10シリーズ 試聴レポート

U-BOYです。

MARANTZ – MODEL10、SACD10 を試聴いたしました。

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B&W 801D4 signatureにて試聴しました

MARANTZ – MODEL10 SACD10 を短期間お借りすることができ、MARANTZサウンドマイスター尾形氏直々の説明をお聞きすることができました。

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MODEL10は新開発のデュアルモノ・シンメトリカルClass Dパワーアンプと、さらに高音質化されたHDAM採用のフルバランス・プリアンプを搭載する、高音質なプリメインアンプとのことです。

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 そのパワーアンプ部には、デンマークのPURIFI(ピューリファイ)との共同開発により生み出された、独自設計のデュアルモノ・シンメトリカルClassDパワーアンプが搭載されているそうです。部品メーカーの設計したモジュールを購入して製品に組み込むのではなく、マランツとして目指す音を説明し、パワーアンプおよびSMPS(スイッチング電源回路)の基板設計からパーツ選定まですべてを新規で行い、自社工場で作り上げることにより、独自のサウンドチューニングと優れた品質を実現しているそうです。

 パワーアンプ回路はバランス回路によるBTL接続で構成され、出力はマランツのプリメインアンプ史上最高となる500W✕2(4Ω)をクリアーし、パワーアンプ回路はもちろん、電源回路まで完全に独立した構成を採用することで低歪みと高いチャンネルセパレーションを実現しているとのことでした。

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プリアンプ回路は、高性能なステレオボリュウムコントロールICと高音質化された最新型のHDAM+HDAM-SA3による電圧帰還型アンプ回路で構成された「リニアコントロール・ボリュウム」を搭載しており、-13dB以下の音量の範囲内ではプリアンプでの増幅を行わず、パワーアンプのみで増幅する可変ゲイン型とすることにより、大幅なノイズの低減を実現しているそうです。MODEL10に搭載される最新型のHDAMは、入力にJFETカスコードデバイスを追加し、さらなる低歪み化を実現ているとのことでした。                           

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SACD10は、マランツ社が40年以上にわたって磨き上げてきた技術とノウハウ、そのすべてを投入したといっても過言ではない、同社トップエンドディスクプレーヤーです。

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DAC部には、マランツ社オリジナル「Marantz Musical Mastering(MMM)」を最新バージョンを搭載しています。このMMMは「SA-7S1」や「SA-11S3」で使用されたオリジナルデジタルフィルターをさらに進化させた「MMM-Stream」と、DSD信号をアナログ変換する「MMM-Conversion」で構成されており、独自のアルゴリズムによってPCM信号を11.2MHz/1bit DSDデータに変換し、後段のMMM-Conversionに送り出します。その過程でオーバーサンプリング、デジタルフィルター、ΔΣモジュレーター、ノイズシェーパー、ディザー、レゾネーターなどの処理を全て自社開発のアルゴリズム、パラメーターで行なうことで、理想的なサウンドを実現しているようです。デジタルフィルター、ノイズシェーパーディザー、ディザーについてはユーザーによる設定の切り替えができ、好みに合わせて音色を調整できるそうです。

特に今バージョンでは、Dフリップフロップと呼ばれるバッファーICを、従来のモデルで使用されていた8chのIC 1個から1chのIC 8個に変更しており、出力電流が8mAから24mAに増え、強力に信号をドライブすのと抵抗値が1/3となり、SN比をさらに向上させてくれているそうです。

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ディスクドライブには、自社開発の高音質オリジナル・メカエンジン「SACDM-3」を搭載しているそうです。ピックアップの制御とデコードを行なう回路を最短・最小化することで、余分な電流やノイズの発生を抑えているそうです。基板上のパーツも吟味し、尾形氏によるサウンドチューニングを実施いるそうです。高剛性なスチールシャーシとアルミダイキャストトレーにより、ディスクの回転によって発生する振動を効果的に抑制し、データの読み取り精度をさらに向上させているそうです

当店では、801D4 SIGNATUREと純正の組み合わせで、尾形氏のセッティングにより試聴をさせて頂きましたが、極めて冷静でリファレンス的な表現であると感じました。音楽ジャンルの得手不得手が全く感じられず、空間性の再現度、録音現場での空気感が非常に客観的に感じられました。音の粒立ち感も非常に滑らかで、好印象でありMARANTZ社の一つの集大成であるといっても過言ではないかもしれません。当店では事前にシングル接続で聞かせて頂いていて高評価でしたが、尾形氏がバイワイヤーにて接続しなおしてくれると、さらに一段上の世界観をみせてくれており、今回はデモ機の都合上、聞けませんでしたが、2台を使用してコンプリートバイアンプ接続して場合、どれだけ進化した音を表現してくれるのか非常に興味深いです。

ご興味を持たれた方は是非当店にお問い合わせください。

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