DELA N1-S38-J 試聴レポート

U-BOYです。

DELAミュージックライブラリーの新フラグシップモデル「N1」が発表されました。
実は発表前に店頭で数時間だけ聴かせていただきましたが、正式発表を受け、短期ですが改めてデモしております。

ハイエンドモデルとしては初のフルサイズ。持った感じもズシリと重いです。

従来の最上位N1Zシリーズ、リニア電源を搭載したN10の上位に位置する真のフラグシップモデルです。

新しいN1の特長は以下の通り。

●ハイエンドモデルとして初のフルサイズ
●新デザインの筐体は3mmのステンレスシャーシに、四隅ブロックや天板に肉厚のアルミを採用した2重構造を採用
●電源部は「N10」から更に大容量のトランスを採用し、コンデンサーバンクも専用に新開発
●新規設計のメイン基板はNDK社製ウルトラロージッタークロックを採用
●10MHzの外部クロック入力を搭載
●カスタム仕様の大容量SSD(3.8Tバイト)を搭載
●アンフェノール社製端子を使用した用途別のUSB2.0、USB3.0ポートを搭載
●ノイトリック社製LANポート×2に加え、光伝送が可能なSFPポートを搭載
●システムソフトウェアはDELAミュージックライブラリーの機能を継承し、 RoonReady、MinimServer2も出荷時より搭載予定

ステンレスとアルミを適材適所に使用し、同価格帯のオーディオ製品と並べても遜色ない筐体の剛性、物量を投入しています。

現時点でソフトウェア上のできることは、従来のDELAと変わらないそうです。
基本思想として、低ノイズ、ファンレス駆動を前提にしているので、Roonコアを動かすようなCPUを搭載はしていません。

リニア電源、外部10MHz入力、SFPポートに加えて、LAN伝送用の25MHz用クロックもNDKのカスタム品を採用しています。

dCSのBartok DACを使い試聴してみました。

dCS Bartok DACを使って試聴しました

Bartokは、自身がネットワークプレーヤーとしても立ち回れますし、DELAをトランスポートとしてUSB接続、Roon Readyとしてなど多様な再生方法に対応しています。

まず、もっともリーズナブルなN100-S20-Jにリニア電源を加えた仕様を用意し、N1-S38-Jと比べました。

RoonやUPnPのストレージ兼、サーバーとして使用する場合でも十分な違いは感じます。
見通し、音場の広さ、厚みなどオーディオ機器のグレードを上げた時のようなわかりやすい変化です。

もっとも違いが大きかったのが、DELAをトランスポートとしてUSB接続した場合です。

また、当店では通常NADACのRoonコアを使って、RoonReadyとして鳴らしています。
同じ条件になるように、Qobuzの音源を使い、RoonでQobuzを再生した場合と、とN1-S38-JをトランスポートとしてQobuzの音源でも比較してみました。

この場合でも、N1-S38-Jの音の厚みは印象的です。
高級ディスクプレーヤーで再生しているような、音の厚み、安定感を感じます。

ファイル再生を突き詰めると、SNや解像度が上がる反面、少し神経質になりがちな部分がありますが、N1-S38-Jの音は従来のディスク再生ファンの方にも納得いただけるレベルの音だと思います。

今回のデモ機はまだRoonReadyの認証取れていませんでしたので、実験できませんでしたが、RoonReadyとしての実力も気になるところです。

USB2.0/3.0を個別に用意、イーサネット2系統、SFPに10MHzクロックインプットなど、豊富なインターフェースです。

新しいフラグシップモデルに新機能などを期待してた部分は叶いませんでしたが、基本性能を丁寧に上げてきた事は素直に評価したいです。

今回は10MHzの外部クロックやSFP接続を試していない状態での評価です。
さらに伸びしろがあることを考えると、従来のZ1やN10ユーザーには自信を持ってお勧めいたします。

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