Wattson Madison LE STREAMER & AMPLIFIER 試聴レポート

U-BOYです。

Wattson AudioのMadison LE STREAMERとMadison AMPLIFIERを試聴しました。

画像

Wattson Audioについて

Wattson Audioの設立者 Alexandre Lavanchy(アレクサンドル・ラヴァンシー)と、CH Precisionの Florian Cossy(フロリアン・コシー)が初めて共同で仕事をしたのは2004年。Alexは、Florianが設立した設計コンサルタント会社ABC PCBに入社します。

2009年にFlorianがCH Precision設立のため同社を去った後、AlexがABC PCBを引き継ぎ、2015年に社名をEngineered SAに変更しました。長年ハイエンドメーカーにコンサルタント業務を行ってきた Engineered SAは、2019年にこれまでの専門知識と経験を活かし、高品質で手頃なソリューションを目指してWattson Audioを立ち上げました。

画像
 Lounge Edition STREAMER

Madison LE STREAMERの特徴

Madison LE STREAMERは、Wattson Audio独自のストリーミングエンジンを採用しています。Texas Instruments社のSitaraプロセッサーを中心に構築されており、オーディオデータの完全性を確保するために最適化されています。

トランスコードなしでハイレゾファイルフォーマット(PCMとDSD)に対応し、スムーズな操作性を提供します。ただし、CH Precisionと同様に、DSDは内部でPCMに変換されます。ノイズやジッターを低減させる独自のクロックは、44.1kHzと48kHzのオシレーターがそれぞれ独立して制御される仕組みです。また、Sharkc DSPチップを採用し、高度なアップサンプリングとスプラインフィルターアルゴリズムを実装しています。

画像
Madison Amplfier

Madison AMPLIFIERの特徴

Madison AMPLIFIERは、クラスAB回路の低フィードバック設計です。ディスクリート部品で構成された完全シンメトリックな増幅部を持ち、入力ステージは信号の完全性を最適化します。出力ステージでは、チャンネルごとに厳選された高出力バイポーラトランジスタを採用しています。

このクラスでは大型になりがちですが、独自の高密度回路と精密な設計によりコンパクトなサイズを実現。このサイズからは想像できない高品位なサウンドを生み出します。

本機は、背面のスイッチで動作モードを切り替えられます。1台でステレオアンプとして使えるほか、もう1台追加することで、バイアンプやモノラルアンプとして使用可能です。今回は、2台をモノラルアンプとして試聴しました。

モノラルモードでは、電源部全体が1つのチャンネルに対して働きかけるため、負荷に非常に強く、多くのスピーカーに対応できます。また、バイアンプモードでは、1つの入力信号を両方の出力チャンネルにルーティングし、バイアンプ対応スピーカーのパフォーマンスを大幅に向上させます。将来のシステムアップグレードに合わせて、柔軟に発展させていくことができます。

画像


この組み合わせで音を聴くと、一聴してその非常にきめ細やかな表現力に驚きます。特に、生楽器一本で構成されるフォークソングのような、ごまかしの効かないソースでは、ボーカルの口の開き方や声の強弱まで正確に再現します。

この「正確な表現」とは、ただ解像度が高いというだけでなく、アーティストが表現したい世界観を自然に描き出すということです。このサイズのアンプは、鳴りっぷりの良さに偏りがちですが、このような緻密な表現ができるのは非常に興味深い点です。音色やリズムが単調にならず、楽曲に合わせてスピード感や切れ味も的確に切り替えてくれます。

ご興味を持たれた方は、是非当店にお問い合わせください。

画像
https://www.u-audio.com/shopdetail/000000009161/
画像
https://www.u-audio.com/shopdetail/000000009162/
目次