U-BOYです。
世界最高峰、最強のD/Aコンバーターとして一部では話題のMSB Select DACをお借りしています。
標準仕様でも1200万円という、昨今のD/Aコンバーの中でも頭1つ抜けたプライスですが、今回のデモ機はオプションのFEMTO33(低ジッター値33 FEMTO sec.)を装着。
Quad DSD&MQA USBに加えて、赤外線レーザー PRO ISLも装着しています。
当店でMSBを扱うようになったのはAnalog DACが登場した時からで、現在は後継機にあたるDiscrete DACを常設しております。
この2機種を比較しても、マルチビット特有の有機的な音が、Discrete DACになると、そこから洗練されてきめ細かな表現を身に着けたと思いますが、Select DACは別次元のクオリティーを提示してくれます。
ESSやAKに代表される昨今のD/Aコンバーターはゲインが高く、出力レベルが高くなっています。
それらと比べるとMSBの出力レベルは低く、アンプのボリュームを同じ位置で聴くとかなり地味に聴こえます。
これは超低ジッターでSNを大事に考えているからかもしれません。
派手で分かりやすい音では無く、静かな環境でじっくりと聴いたときに、普段は感じない弱音のディテール、音階の表現など新しい発見をさせてくれるD/Aコンバーターです。
聴けば聴くほど惹きこまれるような、いつまでもずっと聴いていたくなるような音です。
超高性能なクロックでしか感じることのできない、フォーカスが合う感覚を超えた、滑らか過ぎて輪郭が消える感覚を久しぶりに感じました。
また、Discrete DACを紹介した時と同様、赤外線レーザーインターフェースPro ISLの威力は健在で、通常のUSBとPro ISL経由の音を比較すると、音の鮮度、力強さなどこれ無しのファイル再生は考えられません。
同社のトランスポートと接続する場合も当然、Pro ISLの接続がお勧めですが、通常の同軸やAES-EBUの入力ボードにはクロック出力が設けられています。
今回はCH Precidon D1のAES-EBU出力をSelect DACに繋ぎ、Select DACのクロック出力をD1のクロック入力に繋いでいます。
DSD256、MQAフルデコード対応で拡張性の部分でも全く問題ありません。
また、さらなるアップグレードとして、アナログ/デジタル回路で電源部を分けるモノ電源化もございます。
参考:オプション“The Mono Powerbaseについて