Dan D’Agostino「PENDULUM」を試聴しました。

アクシスさんからDan D’Agostinoのプリメインアンプの新製品、「PENDULUM」(ペンデュラム)をお借りしました。

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同社「モメンタム」シリーズの Momentum C2 プリアンプ技術エッセンスを取り入れ、再設計された JFET 入力回路トポロジーを採用し、パワー部も750VAの大容量カスタムトロイダルトランス、約 25,000μF のコンデンサー搭載し、8 Ω負荷で120 W、4 Ωで 240 Wという強靭な駆動力も備えます。

この強靭な電源部には、AC電源からRFノイズを排除するための高度なフィルタリングも組み込まれ、電源環境の問題で起こる非対称な電力波形などの問題にも考慮されており、コンパクトな筐体ながらもダゴスティーノらしい、しっかりした造り込みを感じさせます。

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Input3はシアターパススルー、サブウーファー用に設定可

入出力はオプションのPHONO入力以外すべてバランスで、入力が3系統、プリアウト1系統という構成で、別売りオプションでデジタル・ストリーミング・モジュール(DSM)、フォノ入力モジュールを追加でき、DSMの価格は税別¥530,000、フォノ入力モジュールは税別¥220,000です。

DSMモジュールは、光、RJ-45、Wi-Fi、およびHDMI eARCを搭載した仕様で、最大32ビット/192kHzおよびDSD256の信号をデコードでき、Tidal、Qobuz、MQA、TidalConnect、Spotifyに対応、Roon ReadyとQobuz Connectは近日中にリリースされる予定とのこと。

フォノ入力モジュールはディスクリート回路で、75dBのゲイン、およびユーザー選択可能な負荷設定(50、100、200、400、1000、および47,000オーム)を備えています。

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W432 x H118H x D356mmのコンパクトな筐体

音質のほうですが、このサイズでもダン・ダゴスティーノらしい表現の妙をしっかり堪能できます。比較的コンパクトな筐体ながら電源部の強靭さが効いているようで、ダゴスティーノがKRELL時代から紡ぐ温度感と濃厚さを備えた聴き応えあるサウンド表現を纏い、悠然とした中にも応答性と弾力性、程よいレンジ感をうまくブレンドした妙味ある表現に仕立てあげています。

スピーカーを選ぶような傾向はなく、また再生する音楽ソースによる得手不得手も感じられず、様々なジャンルで均衡が取れたダゴスティーノサウンドで再生するあたりは、ダゴスティーノの手腕とセンスの良さを感じさせます。

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本体の佇まいも派手すぎず、地味でもなくと卒なくまとめた絶妙さがあり、特徴的なディスプレイに描かれるボリュームメーター表示も決してチージーなものではなく、リモコンにまで同じ表示がされるのですが、このリモコンを操作するとリモコンのメーターと本体のメーター表示がタイムラグ無しに連動するギミックはまるで合わせ鏡で見ているようで視覚的にも楽しめます。

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スイス製時計をモチーフにした精緻なLCDディスプレイ

デモ機の展示期間は限定的ではありますが、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

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https://www.u-audio.com/shopdetail/000000008997/
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