U-BOYです。
短期間でしたが、VERTERE(ヴァルテレ)の上位モデルSG-1 PKGをデモさせていただきましたので、簡単にレポートしたいと思います。
日本でのデビュー作、MG-1 PKGは当店でも何台か販売させていただきました。
MG-1 PKGは見た目同様、音も洗練されています。
ストレスのない伸びやかな音、音がぶれずに安心して聴ける安定感、無音から音が出る際の瞬発力など、いずれもとても高いレベルの再生音です。
また、調整もしやすくなっていますし、自分好みに追い込むアナログの楽しさも兼ね備えています。
そして、上位モデルSG-1 PKGの登場です。
見て直ぐにわかる違いは、アクリルが3層になって分厚くなっています。
実際にはトッププレートは、2層に分かれていて全体では4層構造です。
モーターはトップのアウタープレートにマウントされています。トップのインナープレートに取り付けられた軸受、およびアームボードとは3層隔てることで、振動の影響を極力抑えています。
基本的な思想は同じですが、MG-1と比較すると、軸受やモーター、トーンアーム、フォノケーブルなど全て上位グレードの仕様です。
トーンアームは、TPA-ULS(Tri-PivotArticulated,ultra-low stiction bearing/トライピボット・連結超低摩擦ベアリング)を搭載。
一見、ワンポイントアームのような動きに見えますが、3つのボールで支点を受けるトライポイントを採用。ワンポイントアームの弱点であった接点のスキージング(滑り)の排除を実現。
さらにチタン製ヘッドシェルや、新型カウンターウエイトと最上級Pulse HBケーブルによる内部配線も採用しています。
実は店頭でデモする前に、とある場所で同一環境によるMG-1 PKGとSG-1 PKGを比較させていただいたことがあります。
両社の共通している音のイメージとしては、抑圧感が無く伸びやか、音の立ち上がりが速い、透明度が高い、カートリッジ、イコライザーのキャラクターが良く分かるという点が挙げられます。
SG-1 PKGは、より音場が広大であること、低域がさらに深く沈み込みます。
あくまでも重い太い低域ではなく、風のようにスーッと自然ですが、かなり下の帯域まで伸びるイメージです。
アナログプレーヤーは新旧含めて、かなり色々なモデルを触ってきたつもりですが、かなり高い完成度で久しぶりに感動しました。
物量投入で振動を抑えるタイプとは真逆の思想の完成型です。
どちらのプレーヤーにもそれぞれの良さがございますので、調整・設置も含めて、お気軽にご相談ください。