U-BOYです。
Shunyata Research ETHERNET 3機種(VENOM・SIGMA ・OMEGA Ethernet)をお借りする機会があり、早速試聴させていただきました。
以前、OMEGA USBケーブルを試聴させて頂いたときに、個人的にはかなりインパクトがあり、ぜひ一度 Ethernetケーブルも試聴したいと思っていたのと、Shunyata Researchという会社が、どんな音作りを目指しているのかが気になっており、今回は複数機種お借りして、聞き比べをさせて頂きました。 OMEGA USBケーブルの記事にご興味がある方は下記をご参照ください。
下記より今回お借りした機種のそれぞれの特徴をご紹介させていただきます。
VENOM Ethernetケーブルは、Shunyata Research社の Ethernetケーブルラインナップの中で、一番のエントリーモデルとなります。VENOM EthernetケーブルはShunyata Research社のベーシック技術であるPrecision Matched Z (PMZ) とArNi® をメインに設計されました。
Precision Matched Z (PMZ) は、導体表面、誘電体の押出、編組シールドの精度の公差がわずかな変動に抑えられることを意味しています。これらの厳しい公差を達成するには、製造プロセス中に押出機と編組機を 4 分の 1 の速度で実行する必要があります。その結果、ケーブルに起因する「信号ジッター」が減少し、パフォーマンスが向上します。 (注: Z はインピーダンスを意味します)
ArNi® は、Shunyata Research によって作成されたワイヤーの一種で、オーディオ用途に使用できる最高品質のワイヤーになるように設計されています。それは、入手可能な最高純度の銅、OFE C10100 または Ohno (単結晶) から始まります。次に、仮想中空チューブで形成され、表皮効果と渦電流歪みが排除されます。さらに、ワイヤーにはShunyata Research社独自の KPIP™ プロセスが施されています。
SIGMA Ethernetケーブルは、他のラインナップと同じくShunyata Research社の Ethernetケーブルラインナップの中でセカンドラインに属するもので、先のVENOMで使用されていた、Precision Matched Z (PMZ) とArNi® のほかに C-Mode フィルターをダブルで採用しているところに最大の特徴があります。
C-Mode フィルターとは、Shunyata Research社が独自に開発したコモンモードノイズ専用フィルターです。可能な限り純粋な信号を得るために、Shunyata Research は、従来のフィルターに伴う音響圧縮効果を導入することなくコモンモード ノイズを効果的に低減する C-Mode フィルターを開発しました。高周波ノイズの歪みを低減しながら、デジタルとアナログシステム間のギャップを埋めるアナログの使いやすさと明白な背景の静寂を実現します。
OMEGA Ethernetケーブルは、Shunyata Research社の Ethernetケーブルラインナップのトップに属するもので、先のSIGMA で使用されていた、C-Mode フィルターの部分にさらにTAP テクノロジー (トランスアキシャル偏光子)を追加し一体モジュールとしています。
TAP テクノロジーで偏光歪みを低減し、同時に CMode フィルターは高周波ノイズ歪みを低減し、情報量の多さとさらなるバックグラウンドの静寂さを実現しています。
実際、音を聞き比べてみると、まず、Shunyata Research社特有の厚みや力強さを感じます。VENOMは特にロックにおけるライブの歪み感をよく表現しており、コンサート会場でアーティストかぶりつきで聴いている印象になりす。特にライブ録音では、その熱狂的な熱さが伝わってきそうな印象です。比較してSIGMAは、熱量を持ちながらも、もう少し冷静で、一段良い席で見ている印象です。また、他のジャンル音楽においても独自の厚みを持たせながら、空間表現も緻密で、出てくる音も非常にきめ細かな印象でした。
さて、ではOMEGAはという、やはりトップエンドということもあり、空間表現も音の密度感も、他ケーブルとは段違いであり、出て来る一音一音が非常にきめ細かい印象です。ただ、それにもかかわらず、厚みや熱気は失われておらず、音楽的な表現も非常に濃密で、その点が非常に興味深いです。ちょっと他のメーカーでは味わえない世界観をもっており、最近のネットワークプレーヤーの音は”線が細い”とお悩みの方には、特に一度お試し頂きたいケーブルです。
ご興味を持たれた方は是非お問い合わせください。