重量別インシュレーター、Bassocontinuo 「Ultra Feet」登場

U-BOYです。

科学的根拠に基づき重量別に設計されたインシュレーター、Bassocontinuo 「Ultra Feet」をお借りしたのでレポートします。

最適なモデルは想定される機器の重さによって異なり、今回はLevel 2と4を試用しました。

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想定した機器の重さに応じて最適なモデルを選びます。今回はLevel2と4をお借りしました。

Bassocontinuo -「Ultra Feet」とは

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重量別にLEVEL1から5までの5種類を展開

重量別にLevel 1から5までの5種類を展開しています。

オーディオシステムにおいて、私たちが耳にする音の品質は、目に見えない「振動」に大きく左右されます。特に、ターンテーブルやCDプレーヤーといった音源機器は、わずかな振動でも性能が損なわれ、音楽本来の魅力が失われることがあります。

これらの有害な振動は、スピーカーの音圧や機器内部のモーター、電源など様々な要因から生じます。Ultra Feetは、オーディオ機器に伝わる不要な振動を低減し、そのエネルギーを熱として効率的に分散させることで、音質向上を目的として開発されました。

同社はUltra Feetを「業界初の完全なラボテスト済みアイソレーションシステム」と位置づけ、その性能は科学的なアプローチによって裏付けられています。

科学的裏付け 数値が語る性能

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1Kg負荷を掛けた時に、0~1,000Hzの周波数帯でどれだけ制震しているかを示す図
モデルごとに最適な負荷が異なります

Ultra Feetの制振原理は物理学に基づき、弾性または粘弾性素材が振動の機械エネルギーを吸収し、無害な熱へ変換して分散させることで機能します。

製品性能は、独立した振動制御コンサルタントであるVicoter社と、ミラノ工科大学の協力のもと、徹底的なラボテストによって検証済みです。テストでは加速度計を用い、振動ストレス下でのUltra Feetの性能が詳細に評価され、振動低減効果が正確に測定されました。

例えば、音楽再生に重要な低周波数帯域における減衰特性の改善は、数値上でも明確に確認できます。

機器の重量に合わせて最適なインシュレーターを選択できる

Ultra Feetの設計哲学は「ユニバーサルではない」という点にあります。最適な振動減衰は機器の荷重に依存するため、特定の荷重範囲に合わせて素材が最適化されています。日本国内では、主に電子機器向けのLevel 1からLevel 5が販売されています。

これらのレベルは、アンプ、CDプレーヤー、DAC、ターンテーブルといった様々な電子機器での使用に最適です。特に、上流(ターンテーブルやCDプレーヤー)の下での使用が強く推奨されます。

Ultra Feetは高精度CNC加工されたステンレススチールを主要素材とし、Level 2~5には「特殊ジェル」(Technogel®)が、Level 1には2種類の異なる密度の弾性素材が使用されています。これらの素材は、振動を効果的に吸収・熱変換するために厳選されています。

支持面と電子機器の両側でデカップリングする「両面デカップリング」設計を採用しており、これにより機器は振動から完全に独立した状態です。

Ultra Feet レベル1-5の推奨荷重と用途一覧

スクロールできます
特徴Level 1Level 2Level 3Level 4Level 5
主な用途画像
汎用、アナログ/デジタル音源、アンプ、小型モニター  
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アンプ、アナログ/デジタル音源などの電子機器  
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アンプ、アナログ/デジタル音源などの電子機器  
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アンプ、アナログ/デジタル音源などの電子機器  
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アンプ、アナログ/デジタル音源などの電子機器  
1個あたりの耐荷重0.1 – 15 kg  0.1 – 2.5 kg  2.6 – 5 kg  5.1 – 10 kg  10.1 – 20 kg  
4個セットの耐荷重0.4 – 60 kg  0.4 – 10 kg  10.4 – 20 kg  20.4 – 40 kg  40.4 – 80 kg  
調整機能なし  あり  あり  あり  あり  
主な素材2種類の異なる密度の弾性材料  ステンレススチール, 特殊ジェル (Technogel®)  ステンレススチール, 特殊ジェル (Technogel®)  ステンレススチール, 特殊ジェル (Technogel®)  ステンレススチール, 特殊ジェル (Technogel®)  

実際に使った印象 ー 音質への具体的な効果

今回お借りしたのは、Level2とLevel4です。

Level2から5は高さの微調整ができますので、ガタ取りや水平出しもできます。
4個セットの耐荷重がLevel2で0.4-10kg、Level4は20.4-40kgです。

まず、Level2を中古のATOLLのCDプレーヤー、CD50SE2(重量5kg) で実験しました。

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Level2を4点設置とし、使用前/使用後で比較

激変する感じではないですが、高さや広さ方向よりも前後の位置関係がわかりやすくなるように感じます。
また、ベールを1枚とは言いませんが、少しクリアになり、生き生きとした明るい方向にシフトします。
聴く前は低域の付帯音が減って、低域がスッキリするのかと考えていましたが、大きく音色やバランスを崩すことなく整えるようです。

柔らかい素材と、硬い素材の異種材の組み合わせですので、設置してから馴染むまで少し時間はかかるかもしれません。

次にLevel4をオーディオPCである、Ediscreation BACH JP MODEL (20kg)で使用しました。
bachは標準でスパイクがついており、通常は、アンダンテラルゴのサイレントマウントを使用した4点設置です。

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Level4を前2/後1の3点設置とし、使用前/使用後で比較

Level4は4つで推奨が20-40kgのため、20kgのBachには3点支持としました。
通常は標準のスパイクに、アンダンテラルゴのサイレントマウントを使用したリジッドなセッティングです。

Level4を使ったときも、先程のCDプレーヤーと似た印象を受けました。
こちらの方が変化はわかりやすいです。元がリジッドの脚との比較であることも要因の1つとして考えられます。

音数が多い音源で飽和しづらくなり、細部が潰れにくくなります。
特にデッドで音が痩せる、音が無くなるようなネガティブな印象は受けませんでした。

比較的手頃な価格で、3個入り/4個入りと用途に合わせてお選び頂けます。ご興味のある方はお気軽にご相談下さい。

Level1 (4個セットの耐荷重0.4 – 60 kg) 高さ調整不可

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https://www.u-audio.com/shopdetail/000000008897/

Level2 (4個セットの耐荷重0.4 – 10 kg) 高さ調整可

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Level3 (4個セットの耐荷重10.4 – 20 kg) 高さ調整可

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Level4 (4個セットの耐荷重20.4 – 40 kg) 高さ調整可

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https://www.u-audio.com/shopdetail/000000008900/

Level5 (4個セットの耐荷重40.4 – 80 kg) 高さ調整可

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https://www.u-audio.com/shopdetail/000000008901/